進化論のミソ

最近な、ちょっと締まりのなくなったボデーに活を入れようと思って減量ってのに挑戦しているのよ。 で、どうせならって、そもそも脂肪が燃焼する仕組みとかいろいろ調べているだけど、これがまたすごいのよ。 何がすごいっていうと、それこそいろんな物質が関連しあって体が成り立っているってことがすごいのよ。たかが、脂肪が燃焼するってったて、火がついてエネルギーが出るっていう単純なものではなくて、ホルモンだの化学物質などが作用したり、変化してとにかくさまざまことが複雑に絡み合って燃焼するって訳さ。 もちろん、おいらだってちゃんとはわからねーよ。 だけどよ、何より不思議なのが、これらがすべて、初めは精子卵子という本当に小さく単純な仕組みからできたってことなんだよ。
 生物がこれほど複雑、多岐にわたり進化発展してきたのは大きく言うと2つの要因があるんだけど、なんだかわかるかい? それはよ、”雄雌の存在”と”遺伝子”の2つのことさ。 これをまとめて一つで言うと、”ちょとだけ不正確にコピーする”ってことかな。 これすごく大事なことなんだぜ。 おんなじ種を増殖するということであればクーロンをつくればいい。アメーバーみたいにな。 人間もクローンとまではいかないが、デザイナーズベイビーといわれるような、出生前に遺伝子をそうさして、鼻が高くて、あしがながく、頭の小さな子供を作ろうとしているそうな。 みんながスーパーモデルみたいになっちまうだろうけど、それも種を正確にコピーするってことになるのさ。 でだ。 でも現実の自然の掟は正確に種をコピーする 種よりも、ちょっと不正確に種を増やすものを生き残らせてきたのだ。 なぜだかわかるかい?ここがポイントよ。 そのヒントがすでにダーウィンというおっさんがずっと昔に言っているのさ。「種は強いものが生き残るのではなく、変化できるもの(適応力の高いもの)が生きのこる」と。 同じものは同じものに弱い。たとえば、悪性のウィルスが流行ったりすると全滅しちまうのさ、だけどな、ちょっとづつ違った種であれば、中にはそんあウィルスに耐える奴もいるわけで、そういう異端児が生き残っていくというわけさ。 だから、種の多様性っていうのが、重要なわけだ。
で、この種の多様性を確保するための仕組みがオスメスの仕組みって訳よ。 理論的には異性と巡り合って次世代の種を仕込むなんてのはめんどくさいだろ? 電話かけて、飯食わして、旅行に連れて行って、たまにはなんかプレゼントして、挙げ句の果てには大金はたいて、大宴会をした後でないと、子孫が残せないのはどう考えても効率が悪い。 それなら、体の一部が分裂して、自分のコピーを作った方がはるかに手っ取り早い。 が、そうならなかった。 おそらく、今後もそうならない。 ならないというよりも、仮になにかの偶然でそういう人種が増たとしても、いつかは滅びるだろう。それは前述の話。 オスとメスの2種を掛け合わすことで、基本的な構造は同じだが、限りなく同種の異種を生み、増やす。時には想定外の突然異変もおこる。 そういう多様性がいろいろな環境でも何かが生きのこる可能性を作るという訳さ。 そして、稀に起こる突然変異が進化を作るのさ。 ここで、大事なのはどんな環境でも生き残れる種があるのではなく、「誰かがが生き残って」種を保存するということなんだよ。 たとえ、現在、頭が悪くって、顔が不細工で、運動神経が鈍くたって、環境が変われば最強となる可能性があるってことさ。 これはよ、仕事とかでも応用できるぜ。 いっぺんに全部変えるんでなくて、ちょっとづつ今までのやりかたを変化させて数多く試すのさ。 そうすれば、偶然にいいものが生まれるってわけよ。 偶然じゃ嫌か? そのものすごい偶然であんたが存在しているんだぜ。 すごいことだろ?これって。
今はなんの役にたたねぇ奴でも、環境が変われば他にはできない力を発揮するかも知れないって考えると、無意味で無駄な人間なんて一人もいない訳さ。 どうだい、生物の話からちょっとばかし高尚な話になったと思わねぇかい?